おくりびと
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本木雅弘、広末涼子という大好きな2人の俳優を目当てに映画館に見に行った映
画が”おくりびと”でした。正直、内容に関してはあまり期待をしていませんで
したが、とっても感動して、最後のシーンは泣いてしまいました。夢破れた主人公が人の死を見送る仕事に就くのですが、最初はしどろもどろな感じだったの
が、その仕事にやりがいを見つけて、最後は立派なおくりびととして巣立ってい
く姿は鳥肌ものでした。亡くなった方は最もきれいな姿で送り出してあげない
といけないという言葉が今でも印象に残っています。当初、あまり評判になって
いませんでしたが、日に日に評価が上がっていた 映画を初日に見たのはとって
も誇らしかったです。正直に言って、あまり自分の死についてとか親のそういっ
たことに何かを考えたということはないの ですが、この映画を機に色々と考え
ました。
そういえば、亡くなった後のお墓の代わりに故人が好んでいた樹木として植える
葬儀を選択する人が増えているみたいですね。私は3月の後半に生まれ たのです
が誕生日を祝うようにきれいに咲く桜を選びたと本気で思っています。何となく
お墓の冷たい石の感じがあまり好きではないのです。
きれいな木花が年中咲いている霊園に眠れたらこれ以上のことはないと思えます。 風の輝く朝に
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1984年にされた香港映画です。日本では90年辺りに公開されたと思います。
太平洋戦争中の香港が舞台なのですが、なんと言っても、若かりし日のチョウ・ユンファの初々しい演技が全てでしょうね。今では恰幅が良くなって、もうこの時のような演技をするのは不可能でしょうから、なおさら彼の演技が貴重なものと言えます。
戦時下の中の恋愛と言うのは、一種の束縛された制限下の中の恋愛なのですから、燃え上がるんですよね。しかもこの作品では三角関係。ユンファともう一人の男が、ヒロインをめぐってイジらしい関係をしていくんですが、この作品の見どころは大きく言って二つです。ユンファとヒロインが雨降りしきる中でキスする場面と、クライマックスでユンファがヒロインともう一人の男に微笑みかける場面です。どちらもあまり詳しく書くと作品のネタばれになってしまうので、涙を呑んで割愛するのですが、この作品を始めから通して見続けた人なら、この二つの場面でグッとくるのは確実です。
戦争と言うものを一方では描いていますので、絵空事っぽくなくて現実感がリアルに伝わってくるので、恋愛描写が一気にドラマチックに見えますし、東洋人の何とも言えない気恥しい一面が恋愛描写に上手く反映されていて、この作品が良く作り込まれているのが良く分かると思います。 沈黙は美しい音がする。ー「トニー滝谷」
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村上春樹原作の短編小説を、CMディレクターとしても有名な市川準が監督、脚本も担当しています。
ジャズ・サックス奏者の変わり者の父に、生粋の日本人であるにもかかわらず「トニー」と名付けられてしまった、孤独なイラストレーターが主人公で、この主人公をイッセー尾形が実に上手く演じきっています。
原作の小説では、主人公の人嫌いな面や、その独特の才能が、文章によって簡潔に表現されていますが、映画においては、イッセー尾形の存在感と抑制のきいた演技が、余分なモノローグなどを必要とせず、しかし余すところなく「トニー滝谷」の魅力を伝えています。
そんなトニーの奥さん役の宮沢りえの演技も、台詞の少ない役にもかかわらず、登場した途端、トニーの世界に色彩を与えるような、綺麗だけど控えめな花のような清しさをたたえています。
二人の愛情がとても静かなものであることが、美しい映像と二人の役者の存在によってのみ作られ、伝えられることは、驚きに値すると思います。
派手な音楽や演出は一切ない、微笑と静寂に満ちた世界なのです。
後半、トニーは一人に戻ってしまうのですが、そこではよりいっそう音の排除されたシーンが続きます。あれっ?となって、音量ボタンに手を伸ばしてしまいたくなるような沈黙です。
しかしそこに、なにか美しい音が聞こえるような印象を、イッセー尾形演じるトニーは、見るものに与えるのです。愛しい、愛しすぎる妻の不在が、失われた愛情の大きさが、トニーのまわりで渦巻くさまが見てとれます。
映画の結末は原作と異なっています。賛否は両方あると思いますが、トニーの妻への愛を、なんとかスクリーンではっきり出しておきたかった、という監督の意思を感じます。
美しく、静かで、悲しい物語ですが、ふたりの静かな情景に、ぜひ触れてほしいと思う、そんな映画です。
